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アプリケーション

D-Waveシステムは、最適化、サイバー・セキュリティ、機械学習、サンプリングなどの計算集約型タスクに使用されます。この種の問題は解くことが極めて難しく、最適な解を簡単に計算できれば潜在的に大きなメリットとなります。

最適化

最適化問題は、最も複雑なコンピューティングの問題の一部であり、政府が最も重要なアプリケーションの一部として興味を持つ根拠になっています。 例としては、システム設計、ミッション・プランニング、スケジューリング、機械学習などがあります。

複雑な最適化問題の最もよく知られている例の一つは、巡回セールスマン問題(Traveling Salesman Problem :TSP)で、そのタスクは、都市のリストとその各都市間の移動距離を与え、セールスマンが全ての都市を一度ずつ巡り、出発した都市で旅を終えるための最短ルートを発見することです。この有名な最適化問題はNP 困難問題と呼ばれています。D-Wave 量子コンピューターは、それらを「2次無制約2値最適化(quadratic unconstrained binary optimization)」すなわちQUBO問題として定式化することにより、得意な2値最適化問題として解決します。

機械学習

一枚の写真を見るとき、イメージに映るさまざまなもの(車、木、山など)を見つけるのはとても簡単なことです。人間はこのタスクを楽にこなせますが、コンピューターにとって実際それは極めて難しいタスクになります。これはプログラマーがコンピューター・プログラムの中でどのように「車」の本質を定義して良いか分からないからです。

機械学習は、この問題を解決するための最も成功したアプローチです。プログラマーは、膨大な量のデータの繰り返しパターンを検出することによって、オブジェクトの「エッセンス」を認識する自動学習のアルゴリズムを作成します。このプロセスに関与するデータの量と、データ要素の潜在的な組み合わせの個数が膨大なために、これは非常に計算コストのかかる最適化問題です。

その他の最適化問題と同様に、機械学習の問題はD-Wave量子プロセシング・ユニットの固有の能力に対応させることができ、ボルツマン分布に類似の確率分布からサンプルを引き出すことによって、これらの問題の解を見つけます。これによってD-Waveシステムが、データ解析に適用できる確率的枠組みの上に、強力な機械学習アルゴリズム構築のための使用が可能になります。

サンプリング

世界の多くのことは不確実であり、確率の規則によって支配されています。 私たちは、私たちの頭の中で、将来どのように物事が運んでいくかのモデルを持ち、そのモデルが良くなればなるほど、私たちの将来の予測はより良いものになるでしょう。 また、私たちは現実の統計量を捕捉しようとするコンピューター・モデルを構築することもできます。 これらは膨大な個数の変数が必要なので、非常に複雑なものとなります。

コンピューターの統計モデルが現実を表しているかどうかを調べるためには、そこからサンプルを引き出し、モデルの統計量が実際のデータの統計量と一致することを確認する必要があります。 特定の結果の確率を近似するために繰り返される無作為抽出に依存するモンテカルロ・シミュレーションは、金融、エネルギー、製造、石油とガスのエンジニアリング、環境などの多くの業界で使用されているアプローチです。 さまざまな変数を持つ複雑なモデルの場合、これを迅速に行うことは難しい作業です。

サイバー・セキュリティ

サイバー・セキュリティは、政府や企業にとって大きな問題であり、ますます増加する脅威レベルに対処するには全く新しい戦略が必要とされます。 量子コンピューティングは、脅威の識別、サイバー敵の識別、そして我々が依存するグローバル・ネットワークの確保を含む、次世代のサイバー・セキュリティを提供する上で重要な役割を果たすでしょう。